海外(メキシコ)の臨床心理士の報告
シヤリ・マーティンは、メキシコからアメリカに留学し、カリフォルニアで心理博士号と臨床心理士の資格を取り、主に絵画療法で、精神障害を抱える子供たちを支援する活動をしていました。
そんなシヤリは、2001年に、知能指数は高いがADHDを抱えるメキシコの子供たちを支援するソノマ大学の特別プログラムに参加しているとき、エムウェーブと初めて出会い、バイオフィードバック療法に傾倒していきました。
バイオフィードバック療法とは、心拍活動や脳波など生体情報をリアルタイムで確認することにより、心身をよりよい状態に自己コントロールすることを習得する方法です。
メキシコでもADHDの子供たちが急増していたことから、シヤリは、2001年にメキシコでバイオフィードバック専門治療院を開業し、エムウェーブを使ってADHDの子供たちのカウンセリングを行ってきました。
その後の4年間で、シヤリは、396人のADHDの子供たちを、「リタリン(薬名)」から解放したのです。
その中のひとりには、ADHDだけでなく、盗みや嘘などの行動癖で母親を悩ませていた8歳の少年がいました。9回目のカウンセリングが終わったあと、母親が、「息子は大きく変わりました。盗みや嘘がなくなっただけでなく、落ち着きを取り戻し、回りの人間にも優しくなりました」と報告してくれたそうです。
ある日、カウンセリングのあと、その少年はシヤリに近づき、「ありがとう」と言って、キスをしたそうです。シヤリにとっては本当に嬉しい瞬間だったでしょう。
シヤリによれば、子供たちの中には、エムウェーブによる感情トレーニングに、最初は否定的な反応を示すこともあるそうです。それでもレインボーゲームや草原ゲームなどのやり方を教えていきながら、うまくできなくても、誰も非難したり、がっかりしないことがわかると、すぐに自分から進んで行うようになることが多いそうです。
子供たちは、ゲームで高得点がとれたときに、自尊心が強化され、感情はコントロールできるという肯定的な実感を持つようになるそうです。
ただ、シヤリは、400人近くもの子供たちをリタリンから解放できた理由は、それだけではないと分析しています。
アメリカ精神医学会は、ADHDには生理的な特徴はないと結論づけていますが、シヤリと同僚の研究によれば、ADHDの子供たちの多くは、不整脈を抱えていて、それがADHD症状の大きな要因となっている可能性が高いそうです。
実際、シヤリの治療院でADHD症状から解放された子供たちのほとんどは、当初は不整脈を抱え、その後、不整脈がなくなっていました。
このような結果から、シヤリは、ハートマス技法とエムウェーブは、(心臓の動きを制御する)自律神経系に良い影響を及ぼし、それが不整脈を改善する方向へ向かわせる。(ハートマスやその他の研究からも明らかなとおり)心臓と脳には相互作用があり、不整脈が改善されると感情が安定し、その結果として、ADHD症状も解消される、というような仮説を立てています。
400名近くの子供たちをリタリンから解放した自らの成果を振り返って、シヤリは、ADHD治療において、エムウェーブは最も効果が約束された21世紀のテクノロジーのひとつであると確信しています。
【補足】
ADHDの治療薬として最も普及している「リタリン」を服用すると、その副作用の1つとして不整脈があることが知られています。
ADHDに詳しい読者の中には、この不整脈の改善は、リタリン服用の休止によるものではないのか?とお考えになる方もいらっしゃるかと思います。しかし、ADHD専門家であり、心理学博士号を持つシヤリがそれを無視することは考えられません。またシヤリの研究には、地元の心臓病医がサポートしています。
現段階では、この仮説が正しいかどうかの判断は難しいものの、ある医学誌の、パニック障害の経験をした人の55%が、実は不整脈を抱えており、これらの人の多くは、不整脈が改善した後には、パニック障害は起こらなかったという研究調査からも、不整脈と感情には、やはり何らかの繋がりがあるのでしょう。
【注意】
エムウェーブは医療器具ではなく、疾病治療の効果を約束するものではありません。エムウェーブの副作用はほとんどなく、安全に利用できるものと考えられますが、主治医・専門医の確認のもとで、利用することをお勧めいたします。