自律神経系(交感神経と副交感神経)

エムウェーブはどうやってストレスを測定しているのかについて、興味はありますか?

ストレスの原因となるストレッサー(外部刺激)を感知したとき、脳にある視床下部というところからの指令によって、自律神経系(交感神経と副交感神経)に変化が現れます。自律神経系は、心臓をはじめとした臓器などの器官を調節していますが、「自律」という言葉が示すとおり、通常、これは無意識の中で働いていて、人間が自在にコントロールすることはできないと考えられています。

ストレッサーを感じると、交感神経が高まり、心拍数は増大します。この心拍数の増大を制御するために、副交感神経が働きます。交感神経と副交感神経は、それぞれアクセルとブレーキのような関係にあり、心臓の動きを調節しているのです。

このとき、お互いがしのぎを削りながら、心臓の動き(心拍)を制御する過程で、心拍リズムが乱れます。心拍リズムとは、交感神経と副交感神経の相互作用のバランスであるといえます。それらが「調和」して心拍を制御しようとしているときには安定しますが、お互いがしのぎを削っているようなときには、不安定になります。

先ほどの例えで言えば、ストレス状態では「アクセル(交感神経)」が強く踏まれることになりますが、同時に、心拍数の上昇を抑えようと「ブレーキ(副交感神経)」も強く踏まれることになります。つまり、ストレス状態では心拍リズムは非常に不規則になるのです。

反対に、コヒーレンス状態では、アクセルとブレーキが交互に無理なく踏まれるので、心拍リズムは非常に規則的になります。

専門家の間では、これを「心拍変動(Heart Rate Variability)」と呼び、その心拍変動を特別な計算式で解析する「心拍変動解析」という手法は、ストレス測定の指標として、よく用いられています。

エムウェーブーのストレス指標は、この心拍変動解析のデータを利用しています。

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