活用体験記4
■O.M.さん (30代男性・スポーツトレーナー)
私は、大阪府堺市で、パーソナルトレーニング「TAIL TOP」を構えており、スポーツトレーニング・コンディショニングの個別指導を中心にフィジカル(体力)、メンタル(集中力)、ニュートリション(栄養補給、サプリメント)などのプログラムを総合的に提供しています。(*1)
エムウェーブPCを使い始めたきっかけは、以前から私のお客様(特にアスリートの方)から練習中や試合中、どうすればプレーに集中することが出来るのかという悩みをお聞きしていました。大事な場面でミスをしてしまう、何度練習をくり返してもフォームが安定しない、相手や自分のプレッシャーに簡単に負けてしまうなど、アスリートの方々は日々の鍛錬で様々なメンタルストレスを感じています。
そこで、私はインナーゲーム(アメリカ人、ティモシー・ガルウェイ考案)という方法で集中力を高めるようアドバイスを始めました。インナーゲームとは自我の部分を、マイセルフ(MYSELF)のSELFを取って、セルフ1(考える作業)の妨害行為を減らしセルフ2(自分自身の本能部分)を自由に活動させることで、人はもっとすばらしいスポーツを体験できるのではないか、その結果、勝利だけでなく、充実感や真の喜びを体験できるのではないか。その実践方法を「インナー・ゲーム」(内側のゲーム)と名づけて発表したものです。
詳細は「心で勝つ!-集中の科学、新インナーゲーム」(日刊スポーツ出版社、W.Tガルウェイ著、後藤新弥訳・構成)を参考にして下さい。
私なりに、従来の技術習得法とインナーゲームの習得法を、簡単な例で比較しました。
サッカーで遠くに蹴るためのキック習得
<従来>
自分に「直せ」と命じ、繰り返し「言葉」で自分にレッスンする。
軸足の踏み込み位置はボールのやや斜め後ろ!脚のスイングスピード出来るだけ速く!腰しっかり回転させろ!インパクトは足の甲のやや内側!身体は少し斜めに倒して、かぶせないように気をつけろ!ようし、遠くへ蹴るぞ!違う!何回やったらおまえは遠くへ蹴れるようになるんだ!もう一回!(*2)
<インナーゲーム>
望む結果の画像を思い浮かべる。命令ではない。セルフ2は、望む結果を望む方法で求めるよう、依頼される。セルフ2は具体的な画像イメージを渡され、キックの特定の場所(例えば足の甲、腿の筋肉、膝の関節)を感じ取るよう促される。遠くへボールを蹴りたいなら、その弾道の軌跡を具体的にイメージする。意図的に矯正はしない。
というようになります。ご自分がやられているスポーツに置き換えてみるといいかと思います。一度試してみてください。うまく出来たときはこれまでのあなたのスポーツ感は大きく変わります。
しかし、このセルフ1の考える作業は簡単には頭の中から排除することは出来ません。分かっていても、うまくいかないときこそ、セルフ1が非常に大きなウエイトを占めてしまうものです。そこで、エムウェーブPCを使用して、まずは気持ちを切り替える「スイッチ」を自分の中にすり込むことが重要になります。スムーズに出来るようになれば、上記の従来方法のようなストレスから容易に脱出することが可能になると考えています。(*3)
エムウェーブPCの良い点は呼吸(心拍リズム)という、何時でも何処でも意識が可能なものを視覚的にその場で確認出来ることでしょう。さらに経過を取ることで自分自身の技術向上などと合わせて評価できるのもモチベーションの維持に繋がると思います。
たとえば高コヒーレンスを獲得出来た段階で新しい技術の習得を目指す、低コヒーレンスの比率が大きくなっているときには、技術習得よりもメンタルトレーニング(エムウェーブPC)により時間を費やすなどの応用することです。
身体の内側のゲームという意味では、インナーゲームもエムウェーブPCも非常に似通う部分が多くあり、まだ使い始めてから日は浅いものの、私のスポーツ場面でのメンタルトレーニング指導には欠かせないものになっています。
■補足
(*1) パーソナルトレーニングというのは、簡単に言えば、「スポーツ指導の家庭教師」です。最近少しずつ注目を浴びてきていますが、清原選手や千代大海のパーソナルトレーナーである「ケビン山崎」さんなんかが有名です。日本ではスポーツ選手(アスリート)のパーソナルトレーニングが主流ですが、本場アメリカでは、セレブ(芸能人・経営者など)も、多くのお抱えパーソナルトレーナーを抱えています。
(*2) スポーツをされる方で、このような自分を「追い込む」練習をしたことのない人はいるのでしょうか?そして、今考えれば、そのような練習には、あまり効果がなかったような気がします。
(*3) ここは鋭い指摘です。スポーツ場面に限らず、人間関係や仕事・勉強においても、上手く行かない時こそ、余計に頭で考え込んでしまい、その結果、ストレスが増大し、パフォーマンスが低下してしまいます。私たちには、そのような傾向があることをきちんと認識するだけでなく、それに対処できる具体的な実践法が必要なのですが、Oさんはきちんとそれを指摘しているのです。
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